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労務行政研究所

当研究所では、2000年から職種・職位別賃金調査を実施している。このほど2021年度の調査結果がまとまったので紹介する。例年どおり、経営企画・営業など13職種を対象に、部長・課長・係長クラス・一般社員の4職位について賃金水準を調査したほか、今回は付帯調査として、職種別の新卒採用の実施状況についても調べている。

【特集2】キャリアチェンジを通じた組織と人材の活性化を考える

仕事の柔軟なシフト、学び直し機会の提供等により、ミドル・シニア層を中心としたキャリア自律をいかに促進するか

改正高年齢者雇用安定法により70歳までの就業機会確保措置が努力義務化され、職業キャリアはさらなる長期化を迫られている。加えて、バブル入社世代の高年齢化、DX（デジタルトランスフォーメーション）に代表されるビジネス環境の急激な変化など、複合的な要因により、ミドル・シニア層を中心とした社員のキャリア自律の促進と活性化は企業にとって大きな課題となっている。一方で、1社の中で長く勤め上げてきた社員ほど、自身のキャリアについて積極的に考える機会が少ない傾向にあるとされ、「キャリア自律」という考え方を根付かせること自体が難しいケースも見られる。そこで本特集では、ミドル・シニア層の社員への学び直しに向けた意識づけ、自己申告制度や社外出向なども含めた多様なキャリア展開・キャリアチェンジ支援に力を入れる2社（ソニーグループ、大日本住友製薬）に取材するとともに、パーソル総合研究所の西川敏彦氏にミドル・シニアの学習志向を高め、意識変革を遂げるために企業が行うべきことを解説いただいた。

【特集3】企業における人材育成の最新実態

各機関調査に見るコロナ禍の教育訓練・能力開発の現状と課題

労働政策研究・研修機構が2020年に実施した「人材育成と能力開発の現状と課題に関する調査（企業調査）」「ものづくり産業におけるDX（デジタルトランスフォーメーション）に対応した人材の確保・育成や働き方に関する調査」、および東京商工会議所が2021年に実施した「企業における採用・人材育成・教育支援に関するアンケート調査」の結果から、主要部分を抜粋して紹介する。コロナ禍の長期化、技術革新の加速化に伴い人材育成・能力開発の在り方も変容を迫られる中、環境変化への対応、能力開発の方針や手法、人材育成・確保の進捗状況・評価、今後重視する人材像等を調査し、ポストコロナを見据えた企業の取り組みの現状と方向性を明らかにしている。

このほか付録として「実務に役立つ法律基礎講座（78）復職」も同梱している